15 繰り下がりのある計算(2)
算数・数学のねらいは、
@考える力を育てる、A計算する力を育てる
と、とらえることができます。
計算が速くて正確なのは、コンピュータが優れており、コンピュータを作り出すのは人間です。
このことを考えてみると、算数・数学の先生方は、「@考える力」を育てることに重きをおきますが、うなづけます。
「繰り下がりのある引き算」の考え方の主なものは2通り。
・ たとえば、 「かきが 13こ なって います。9こ とると、なんこ のこり ますか」を考える式は、「13−9」 で、この式の計算の考え方は、次の2つです。
考え方1 「10の ほうから 9を ひいて 1、1と 3で 4」
考え方1では、「13を10と3に分け、10から9を引いて1,その1に3を足して4」というように答えを出します。すなわち引いて足します。この方法は引いて足すから「減加法」と呼ばれています。
考え方2 「13から 3を ひいて10 10から 9のうち まだ ひきたりない 6を ひいて 4」
考え方2では、「引く数9のうち、13の1位数3だけを引き10、次に9のうちのまだ引き足りない6を10から引いて4」というように答えを出します。すなわち引いてさらに引きます。この方法は引いてさらに引くから「減減法」と呼ばれています。
算数・数学の先生方は、「@考える力」を育てることに重きをおくと前述しましたが、1年生のこの時期に、あまり考え方にこだわると、かえってさんすう嫌いにしてしまいますから、サラッと流すのがいいでしょう。
お家の方へ
「13−9=( )」の考え方については、繰り上がりのある足し算の考え方で言ったように、家で触れる必要は全くありません。学校に任せておいて下さい。
学校の先生がテストをして、○、×をつけることはないと思いますが、もし考え方についてペーパーテストをされても無視していて下さい。
その代わり、10までの数の合成・分解と、繰り下がりのある引き算36組については、なるべく覚えさせて下さい。
ただし、「繰り上がりのある1位数+1位数の計算」ほど力を入れなくてもいいでしょう。
1年生では、考え方はサラッと流した方がいいことも。